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山の中の鶏舎

標高400mの手つかずの自然が多く残る尾鈴山は、爽やかに吹く優しい風とサワサワと木々が揺れる豊かな環境です。自然豊かなロケーションは夏でも非常に涼しく、鶏たちにとっても過ごしやすい環境になっています。
管理棟と鶏舎は同じ山の中にあり、水は湧き水を使用しております。
山に抱かれるような形で建つ開放的な鶏舎は、18ヘクタール(東京ドーム約4つ分)そこで鶏を放し飼いにしております。およそ近代的な養鶏といってイメージする風景とは違っています。
鍵のかかっていない鶏舎を鶏たちは自由に出入りし、野山を駆け回っているのです。鶏舎の扉は半開きの状態なので、鶏はいつでも自由に出入り出来ます。鶏舎の中で餌をついばむもの、外で土をついばむもの、木陰で休むもの、草や竹の中に入っていくもの。過ごし方は鶏それぞれ。ポカポカ陽気のせいか、全体的にのんびり過ごしています。
食育用のサファリパーク
ヒヨコから成鳥まで、成長段階の異なる鶏舎が6舎あります。6つの鶏舎を回るのにゆうに30分はかかります。
しかし、その途中に牧場の中で自然繁殖している馬の痕跡や牧場にすみついている鹿を探しながら、いつの間にか冒険気分になってしまいます。そうして辿り着いた山頂からみた日向灘はまさに絶景です。
山の中の鶏舎をつなぐ道も重機を操作し、自ら開拓しました。「子どもたちが気軽に遊びに来れるようなところをつくる」ことが今の目標です。子どもたちにも、こういった鶏や自然の本来の姿を感じてもらいたいのです。
鶏のためにも人育にも繋がります。
アニマルウェルフェア(動物福祉)について
アニマルウェルフェア(Animal Welfare)は、「快適性に配慮した家畜の飼養管理」と定義しています。
1960年代英国で、家畜の劣悪な飼育環境の改善や、家畜に対する残虐行為などの防止を目的として生まれました。
黒岩牧場ではこの考え方に共感し、「5つの自由」をこれからも大切にしてまいります。
- (1) 動物が、きれいな水をいつでも飲めるようになっていますか?
(2) 動物が、健康を維持するために栄養的に充分な食餌を与えられていますか? -
- (3) 動物は、適切な環境下で飼育されていますか?
(4) その環境は、常に清潔な状態が維持されていますか?
(5) その環境には、風雪雨や炎天を避けられる屋根や囲いの場所はありますか?
(6) その環境に怪我をするような鋭利な突起物や危険物はないですか?
(7) その動物に休息場所がありますか? - もしそうであれば、その状態が、診療され、適切な治療が行われていますか?
- (3) 動物は、適切な環境下で飼育されていますか?
- (8) 動物は、痛み、外傷、あるいは疾病の兆候を示していませんか?
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- (9) 動物は恐怖や精神的苦痛(不安)の兆候を示していませんか?
- もし、そのような徴候を示しているなら、その原因を確認できますか?
- その徴候をなくすか軽減するために的確な対応がとれますか?
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- (10) 動物は、正常な行動を表現するための充分な広さが与えられていますか?
- 作業中や輸送中の場合、動物が危険を避けるための機会や休息が与えられていますか?
- (11) 動物は、その習性に応じて、群れあるいは単独で飼育されていますか?
- また、離すことが必要である場合には、そのように飼育されていますか?
- <以上、動物との共生を考える連絡会 資料より>